詰め物が取れた時の対処法
- 2025年9月1日
- 虫歯
こんにちは。
藤原歯科医院です。
「食事中や歯磨き中に歯の詰め物が取れてしまった!」
こんなときはどうすれば良いのでしょうか。
歯の詰め物はなんの前触れもなく取れる場合がほとんどのため慌ててしまうと思いますが、まずは落ちついて行動しましょう。
もし飲み込んでしまっていても、基本的には後日体外へ排出されるため問題はありません。
ただし、息苦しかったり、胃痛や腹痛がでた場合は医療機関への受診をおすすめします。
今回は歯の詰め物が取れてしまったときにすべきことや、してはいけないことについてお話します。
歯の詰め物が取れた時にすべきこと
①取れた詰め物は捨てずに保管する
取れた原因が虫歯ではない場合や、詰め物が破損していない場合は、取れた詰め物をそのまま再利用できることがあります。
取れた詰め物は捨てずに保管し、歯科医院に持参しましょう。
歯の詰め物は非常に小さいため誤って捨ててしまったり失くしたりしやすいので、チャック付きポリ袋や小さいケースに入れて保管するのが安心です。
②早めに歯科医院を受診する
詰め物が取れてしまった場合は、痛みなどの症状がなくてもすぐに歯科医院を受診しましょう。
時間が経ってしまうと虫歯になってしまったり、歯が欠けてしまったりする可能性もあるので、2週間以内の受診をおすすめします。
予約の際に取れた歯の場所や、詰め物の材質、色、痛みなどの症状があるか、などを事前に伝えておくとスムーズです。
保管した詰め物は忘れずに持参してください。
“痛みがないので問題ない”と自分で判断するのではなく早めに歯科医院を受診するようにしましょう。
歯の詰め物が取れた時にしてはいけないこと
①自分で歯に戻そうとする
取れた詰め物を元に戻そうと無理にはめ込まないでください。
一度取れてしまった詰め物は不安定な状態なため、一時的に戻しただけでは食事や歯磨きの途中で取れる可能性もあり、誤って飲み込んでしまったり、歯肉や歯を傷つけてしまったりする原因になります。
また、市販の接着剤で付けてしまった場合、再度治療しようとした時にその詰め物を削り取らなくてはいけないため、同時にご自身の歯自体も削らなければいけない必要がでてきます。
絶対に市販の接着剤は使わないようにしましょう。
②詰め物が取れた歯で噛む
詰め物が取れた歯は弱くなっているため、強く噛んでしまうと歯にヒビが入ってしまったり欠けてしまったりする恐れがあります。
硬い物を噛んで歯が欠けてしまうと、詰め物が問題なくても、再度型取りから作り直す必要がでてきます。
③詰め物が取れた歯を刺激する
詰め物が取れてしまった歯は痛みを感じやすくなっていますので、冷たいものや熱い食べ物などで刺激しないようにしましょう。
また、口腔内は清潔にする必要がありますので、歯磨きは通常通りで問題ありません。
詰め物が取れてしまう原因
①経年劣化
詰め物の装着に使用する接着用セメントは、経年的に劣化していきます。
セメントには寿命があり、一般的に5年以上経過すると劣化が進むといわれています。
丁寧に歯磨きをしていても、セメントや詰め物の経年劣化は避けられません。
長年使用していると詰め物が変形したり、材質によっては歯と詰め物の間に隙間ができて、詰め物が外れやすくなります。
② 虫歯の再発
一度虫歯治療を行った歯はもう虫歯にならないと思われている方もいらっしゃいますが、逆に虫歯治療を行った歯ほど再度虫歯になるリスクが高くなります。
詰め物の経年劣化によって歯と詰め物の間に隙間ができることで細菌が侵入して虫歯が再発し、歯が溶かされてしまいます。
詰め物の下の虫歯は見た目だけではわからないことも多く、気がつかないうちに虫歯が進行している場合もあります。
③ 歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は、詰め物が取れるリスクが高くなります。
もともと詰め物は、治療を受けた時のかみ合わせに合わせて調整されています。
時間が経って歯ぎしり食いしばりで全体のかみ合わせの状態が変化すれば、強い圧力によって詰め物が欠けたり、ヒビが入ったりすることもあります。
詰め物が取れた時の治療方法
基本的に虫歯がなく詰め物自体が問題ない場合は新しいセメントで付け直しだけで終わります。
しかし、取れた歯が虫歯になっている場合や、詰め物が欠けていたり変形している場合は再治療が必要になります。
できてしまった虫歯を削り、新しい詰め物を作り直します。
新たにできてしまった虫歯が大きい場合は、神経を除去する治療が必要になる場合もあります。
詰め物が取れないためにできる予防策
詰め物が取れる原因にはいくつかありますが、予防するためには日々のケアが大切です。
食事後の歯磨きをしっかり行い、虫歯を防ぐことが基本です。
定期的に歯医者でメインテナンスを受けることで虫歯の再発が予防でき、定期検診では適合が悪くなった詰め物や再発した虫歯を早期に発見できます。
歯医者でブラッシング指導を受けて、ご自身でできる限り磨き残しがない状態を作れるようにも頑張りましょう。
当院では、他院で治療した詰め物の再治療にも対応しております。
取れた詰め物の治療方法は原因に応じて異なります。
まずはお気軽に当院までご連絡ください。