セレック治療の流れ

セレック治療は以下の方におすすめします

銀歯を白い歯にしたいと思っている方

セレック治療で使用するセラミックは、天然の歯に近い自然な色調、発色が特徴です。審美的な観点から白い歯にしたいと思っている方にはとてもおすすめです。

短時間で治療を終えたい方

一般的にセラミック治療は、時間がかかるとされています。まず、歯科医院で型取りを行い、技工所に製作を依頼します。その後、技工所で歯科技工士がセラミックを削り、詰め物・被せ物を製作していきます。一つ一つが手作業のため、数週間要する場合があります。しかし、セレック治療では、歯科医院にある機械で口腔内をスキャンし設計をしてブロックを削り、その場で装着できるため、最短1日で治療は完了します。仕事などで忙しく、なかなか通院できない方におすすめの治療方法です。

セラミック治療の費用を抑えたい方

一般的なセラミック治療の歯の作製はオーダーメイドのため、費用が高額になります。これに対して、セレック治療は設計から作製まで歯科技工士の手ではなく機械で行うため、比較的費用が抑えられます。

金属アレルギーをお持ちの方

保険診療で歯の詰め物・被せ物に使用される金属は口腔内でイオンとして溶け出し、アレルギーを引き起こす場合があります。それが原因で、歯茎が炎症を起こしたり、手足のかゆみ、皮膚炎、肩こりや頭痛、疲労感につながるともいわれています。金属アレルギーが心配な方はメタルフリーのセラミック治療がおすすめです。

歯科での型採りが苦手な方

一般的なセラミック治療では、詰め物・被せ物を作製するために型採りをしなければなりませんが、不快に感じたり気持ちが悪くなる方もいらっしゃいます。これに対して、セレック治療では従来の型採りが不要で、口腔内を3D光学カメラでスキャンするだけで歯のデータを数分でコンピューターに取り込むため、歯科での型採りが苦手な方にもおすすめです。

セレック治療のメリット

1.治療期間が短い

セレック治療の大きなメリットは、短時間で治療が可能なことです。一般的なセラミック治療の、型採り後に技工所に発注して歯科技工士が詰め物・被せ物を作製する過程を省くことができ、最短1日で治療が完了します。

2.費用が安い

セレック治療は、歯科技工士に作製を依頼する必要がないため技工料が発生せず、設計から作製まですべてコンピューターや機械が行い院内で全工程を完結できるので、製作にかかる費用が抑えられます。

3.高品質な素材で耐久性が高い

セレック治療で使用されるセラミックブロックは、工場で厳しい規格に沿って作られたものなので、高品質でとても高い耐久性を持ちます。また高度な3D光学カメラを使用して高精度の型採りが可能なため、歯にピッタリとあった精密な詰め物・被せ物が作製できます。

セレック治療のデメリット

1.セラミックが破損する場合がある

セラミックは陶器であるため強い力が加わると破損のリスクがあります。例えば、スポーツで人や物にぶつかったり、転倒した衝撃で歯を打ったり、歯ぎしりで強い力が加わることなどで割れることがあります。ただし、セレック治療ではコンピューター上に一人ひとりの歯のスキャンデータを保存しているため、再度作製が可能です。

セレック治療の保険診療について

保険診療内でも、条件を満たせば、歯の部位によってセレック治療で白い歯を入れることができます。ただし、自費の白い詰め物・被せ物に比べると、美しさや強度では劣ります。また、保険の銀歯に比べると材質上強度が弱く割れるリスクがあり、割れた場合は2年間保険で作り直すことができません。歯ぎしりが強い方や噛み合わせが悪い方には適応できない場合があります。

セレック治療と通常のセラミック治療の違い

セレック治療も通常のセラミック治療も使用する素材としては同じセラミックですが、製作期間や費用の違いに加えて、色調の再現性が大きく違います。通常のセラミック治療では、歯科技工士が患者さま一人ひとりに合わせて色や形を仕上げるため、ほとんど自分の歯と同程度に仕上げることができますが、人の手で色調をコントロールして作製するので、セレック治療よりも費用が高くなります。その点、セレック治療の場合、工場で大量生産されたセラミックブロックを削り出して作るため、患者さまごとに異なる歯の色に合わせて細部まで異なった色調を合わせるのは難しく、決められた色調のブロックの中から選んで作ることになりますが、比較的安価で耐久性のある白いセラミックの歯を短時間で作製できます。

セレック治療でできる詰め物（インレー）

セレック治療でできる被せ物（クラウン）