歯周病の進行度合いがわかるプロービング検査とは?
- 2026年5月7日
- 歯周病
こんにちは、藤原歯科医院です。
みなさんは、歯医者に行った時に歯ぐきがチクチクする検査を受けたことはありますか?
歯科医院で定期的に受診されている方はご存じかと思いますが、この検査で歯周病かどうかを確認することができます。
今回は、歯周病検査でもっとも基本的な検査である「プロービング検査」についてお話します。
プロービング検査とは?
「プローブ」という、目盛りのついた先が細い器具を使用して、歯と歯ぐきの間にある「歯周ポケット」の深さがどれくらいあるかを検査しています。
プローブにはmm単位の目盛りがついており、その目盛りを基準に歯周病の進行度合いを調べます。
プロービング検査の主な目的
プロービング検査では、「歯周ポケットの深さの測定」と「出血・排膿の有無」を確認しています。
歯周病は、ポケットの深さが深くなればなるほど、病態が進行しています。
健康な歯ぐきの歯周ポケットは、一般的に3mm以下とされています。
4mm以上になると、歯周病の初期段階と診断されることが多く、6mm以上になると、歯ぐきの中の骨が溶け始め、歯を支える力が弱くなります。
8mm以上になると、重度の歯周病とされ、歯を失うリスクが高まります。
また、歯周病に罹患していなくても、歯並びがよくなかったり、親知らずや歯の破折(歯が割れる)などが原因で歯周ポケットが深くなることもあります。
歯周ポケットの深さでわかる歯周病の進行度
歯ぐきに炎症が出る『歯肉炎』と骨にまで炎症が広がっている『歯周炎』を合わせて『歯周病』といいます。
歯周病の進行度は、下記が目安です。
1~3mm 正常値
4~5mm 歯肉炎
6~7mm 中等度歯周炎
8mm以上 重度の歯周炎
深さが1~3mmは『健康な状態』
この深さであれば、歯ブラシの毛先が届きやすく、日常的なケアで清潔を保てます。
歯ぐきはピンク色で引き締まっており、歯磨きをしても出血することはありません。
毎日の丁寧な歯磨きと、3~6ヶ月ごとの定期検診が大切です。現在健康な方も油断せず、予防を心がけてください。
深さが4~5mmは『歯肉炎』
この段階では、歯ぐきの腫れや出血、口臭などの自覚症状が現れることが多くなります。歯ブラシの毛先が届きにくくなるため、歯周ポケット内にプラークが溜まりやすくなっています。
歯肉炎は歯周病の初期段階です。
軽度の歯肉炎の段階で適切なケアを行えば、健康な状態に戻せるでしょう。
歯科医院での歯石除去を受け、自宅での正しいブラッシングを継続すれば、歯周ポケットの改善を期待できます。
この段階で治療を開始することが、歯周病の進行を防ぐ重要なポイントです。
「まだ軽度だから」と放置せず、早めに歯科医院を受診しましょう。
深さが6mm以上は『中等度〜重度の歯周炎』
この状態では、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始めており、歯がぐらつくこともあります。
歯ぐきからの出血や膿、強い口臭など、明らかな症状が現れます。
重度の歯周病でも、諦める必要はありません。
歯科医院での専門的な治療と、徹底したセルフケアを組み合わせることで、歯周ポケットの改善は可能です。
ただし、治療期間は個々の症状や進行度合いによって異なり、根気強い治療が必要です。放置すると歯を失う可能性が高いため、早期受診と治療開始が求められます。
出血がある場合は現在進行形
プロービング検査の時には、プローブを差し込んだ時の「出血の有無」も見ています。
歯周病は、常に進行し続ける病気ではなく、状態が安定する時期も定期的に現れます。 また、過去に歯周病にかかっていて歯周ポケットが深く残存している場合もあります。
そこで有用となる指標が「プロービング後の出血」です。
健康な歯ぐきの場合、検査の刺激やブラッシングの刺激で出血しないのが正常です。
現在進行形で歯周病にかかっている場合は、歯周プローブを挿入した後に、歯ぐきからの出血が認められます。
毎日のブラッシング後に歯ぐきからの出血がある場合も、今現在「歯周病菌の活動が活発」になっていることを意味します。
この他にも歯ぐきのハリや色、歯垢や歯石の有無、量などを確認しながら歯周病の進行状態を検査しています。
炎症がない時は歯ぐきが引き締まり検査時の出血がなくなります。
また、プロービング検査時の出血のことをBOP(bleeding on probing)といい、お口の中全体を100%として出血がどれぐらいの割合あるのかも計測します。
BOP率100%でしたらとても炎症が広範囲で起きています。20%以下だと比較的歯周病のリスクが減っているという値になります。
年をとると歯周ポケットが深くなる!?
歯周ポケットが深くなってくるのを「年齢のせい」だと考える方がいますが、それは違います。
加齢によって歯周ポケットが深くなるのではなく、あくまでも歯周病の進行によって歯周ポケットが深くなるのです。
もちろん、年齢を重ねると免疫力が低下してくるため、若い頃よりも歯周病にかかりやすくなります。
しかし、10代・20代などの若い方でも、ブラッシングがきちんとできていなければ歯周病にかかり、歯周ポケットも深くなります。
一般的に、30代・40代になると歯周病患者が増えるため、30代に差しかかったら異常がなくても一度、歯科検診を受けてみるのがいいでしょう。
定期検診でプロービング検査を受けてみよう!
歯周病は初期の段階では自覚症状がほとんどないため、気付かないまま悪化していくことが多いです。歯科医院で検査を受けて初めてご自身が歯周病であることを知った・・・という方もたくさんいらっしゃいます。
むし歯や歯周病はお口の中の感染症であり、予防で防ぐことが可能です。日頃から歯科検診を受ける習慣をつけていただくともっと自分のお口の中の状況をよく知ることができるかと思います。
歯周病は、定期的に歯科検診を受け、早期に発見することで適切な治療を受けることができます。まずはご来院いただきご自身のお口の状態を把握しましょう!
お口の健康で気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。